小腸穿孔を来した超結核の1例

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  • A case of Intestinal Tuberculosis with Perforation of the Ileum

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抄録

患者は23歳, 女性。14歳時にBCG接種を受けている。発熱, 下痢, 腹痛を主訴に当院小児科に入院した。大腸内視鏡検査では上行結腸に多発性潰瘍と狭窄を認め, 生検にて非乾酪性肉芽腫を認めた。さらに, 小腸造影検査所見でcobblestone-like appearanceを認めたためCrohn病と診断し, ステロイド療法を開始した。4カ月後に急性汎発性腹膜炎を併発したため, 緊急手術を施行した。手術所見では回腸に穿孔を認め, さらに回腸~上行結腸下部にかけて多発する輪状潰瘍を認めたため, 穿孔部を含め狭窄が強度であった範囲を切除した。術中に採取した腸液中に抗酸菌を検出し, 病理組織標本に乾酪性肉芽腫を認めた。以上より, 腸結核と診断し, 術後に抗結核療法を行った。術後第38病日に小児科転科となり, 約2年を経過した現在, 結核の再燃は認めていない。

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