Candida rugosaリパーゼを利用したマグロ油の加水分解によるグリセリド型DHAの濃縮

  • Yan Hao
    Department of Applied Chemistry, Tokyo Metropolitan University
  • 乗富 秀富
    東京都立大学大学院工学研究科応用化学専攻
  • 長浜 邦雄
    東京都立大学大学院工学研究科応用化学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Concentration of Docosahexaenoic acid in Glyceride by Hydrolysis of Tuna Oil with Candida rugosa Lipase.
  • Candida rugosa リパーゼ オ リヨウ シタ マグロユ ノ カスイ ブンカイ ニ ヨル グリセリドガタ DHA ノ ノウシュク

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抄録

学習能力向上,健脳作用等の生理活性が注目されているドコサヘキサエン酸(DHA)に着目し,Candida rugosa起源の加水分解酵素リバーゼ(CRL)を利用してマグロ油の加水分解を行い,グリセリド型DHAを濃縮することを試みた.<br>同一濃度(0.1M)のリン酸緩衝液,クエン酸一リン酸緩衝液及びマレイン酸/Tris/NaOH緩衝液を用いて,CRLによるマグロ油の加水分解反応を40℃で行い,加水分解に対するpH及び緩衝液種の影響について検討した.純水を用いた場合の加水分解率(55%)に比べ,いずれの緩衝液を用いた場合でも約85%の高い加水分解率を達成することができた.初期pH=6.8のリン酸系緩衝液を用いた場合,28時間後のグリセリド中のDHA含量は原料の約3倍に濃縮できることが分かった.また,加水分解されたマグロ油中にモノグリセリドは蓄積されず,ほとんどがトリグリセリドであり,DHAはトリグリセリド及びジグリセリド型に濃縮されることがわかった.

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