甲状腺癌における臨床経験

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  • Sentinel Node Concept in Thyroid Cancer

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抄録

甲状腺癌に対するsentinel node (SN) conceptの妥当性について, 色素法, RI法を用いて検討した。甲状腺乳頭癌術前NO症例27例を対象とした。色素法では, 手術時に腫瘍近傍上下にLymphazurinO.2ml×2カ所注入し, 染色されたリンパ節をSNとした。後期の13例ではRI法 (99mTc-tincolloid) を併用し, lymphoscintigraphy, ガンマプロープによるRIの取り込みによりSNを同定した。色素法では, SN同定率93% (25/27), 正診率96% (24/25), 感度92% (11/12) であった。RI法ではSN同定率100% (13/13), 正診率92% (12/13), 感度80% (4/5) であった。甲状腺癌においてもSNconceptが成立する可能性が示唆された。臨床応用の具体的方法として, SN conceptに基づく積極的wait andsee policy, 術中RIカウントに基づく郭清の均質化, 内視鏡下手術の適応症例の選択などが考えられる。

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参考文献 (13)*注記

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