Meshを使用した腹壁瘢痕ヘルニア修復術後の合併症の検討

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  • Complications of Mesh Repair for Incisional Hernia

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抄録

1997年1月以降, meshを用いた腹壁瘢痕ヘルニア修復術後の合併症として, 腸瘻形成1例, 皮下漿液貯留1例, 術後再発を2例経験した。腸瘻形成したのはprolene meshを用いて腹腔鏡下ヘルニア修復術を施行した症例で, 3年9カ月後創より膿の排出がみられ再手術を施行。腹膜に覆われず腹腔内に露出していたmeshに小腸が強度に癒着し穿通した状態で, meshを介し小腸皮膚瘻を形成していた。術後再発の2例は, meshの留置部位, 大きさに問題があったと思われた。それらの反省をふまえ, 現在では, 腹膜を縫合閉鎖できない場合は必ずComposix meshを使用し, 腹直筋後面を健常な組織まで剥離したのち十分な大きさのmeshを固定し, mesh前面に持続吸引ドレーンを留置するようにしており, 良好な結果が得られている。

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