Gatifloxacinの2002年度新鮮分離株に対する抗菌活性

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  • ANTIBACTERIAL ACTIVITY OF GATIFLOXACIN AGAINST VARIOUS FRESH CLINICAL ISOLATES IN 2002

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抄録

2002年1月より6月までに分離された10菌種, 800株に対するgatinoxacin (GFLX) の抗菌活性を, 臨床で用いられている各種の経口抗菌薬と比較した。グラム陽性菌, 特にmethicillin感受性Staphylococous aureus (MSSA) および, Streptococcus pneumoniaeに対するGFLXの抗菌力はlevonoxacinおよびcipronoxacinより強い活性を示した。これらの菌株はclarithromycinおよびazithromycinに耐性株が多く (MIC90;>16~>64μg/mL), またGFLXはcefdinirより明らかに強い活性を示した。<BR>グラム陰性菌群のうち, Escheriohia coli, Klebsiella pneumoniae, Acinetobacter species, Haemophilus influenzaeおよびMoraxella (Branhamella) catarrhalisに対して, GFLXを含むニューキノロン系3薬剤は, いずれも強い活性 (MIC90;≤0.06~0.5μg/mL) を示した。他方, Pseudomonas aeruginosaのニューキノロン系薬感受性は, 尿路感染症由来株と呼吸器または耳鼻感染症由来株では異なる傾向がみられた。GFLXを含む3種のニューキノロン系薬はいずれも前者の菌株には活性が低かったが (MIC90;32~64μg/mL), 後者の菌株に対しては, 強い活性 (MIC90;05~2μg/mL) を示した。ニューキノロン系抗菌薬は, Neisseria gonorrhoeaeにはセフェム系薬剤と比較して, 明らかに活性は弱かったが, GFLXはニューキノロン系抗菌薬中で最も低いMICを示した。<BR>今回実施した検討は, 特に2002年前半に得られた新鮮分離株を対象としたが, S. aureus, S.pneumoniaeおよびグラム陰性菌群の多くの菌種に対して, GFLXは強い活性を有していることを確認した。

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