腹腔内リンパ節転移を認めた肝細胞癌の1例

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  • A Case of Hepatocellular Carcinoma with Metastasis of Lymph Nodes in the Abdominal Cavity

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抄録

症例は77歳, 女性。平成8年から糖尿病性腎症にて血液透析中であった。平成10年7月から肝細胞癌 (以下HCC) の診断にて, 過去2回保存的治療として, PEITとRFA (経皮的ラジオ波熱凝固療法) を施行された。PIVKA-IIを指標として, 腫瘍の増大および治療効果を評価していた。平成12年5月再びPIVKA-IIが上昇 (12,522mAU/ml) し精査の結果, S3に20mmの腫瘍と3個の肝門部のリンパ節腫脹を認めた。HCCの再発とリンパ節転移の診断で, 同年8月10日肝外側区切除術, 肝門部リンパ節郭清を施行した。術後13病日でPIVKA-IIは (468mAU/ml) まで低下した。術後合併症なく経過していたが, 患者は第23病日脳幹部梗塞のため死亡した。病理組織検査ではリンパ節はいずれも原発巣と同じHCCの転移であった。

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