保存的治療が可能であった外傷性巨大肝嚢胞破裂の1例

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タイトル別名
  • A Case of Conservative Treatment for the Ruptured Giant Hepatic Cyst

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抄録

症例は73歳, 女性。鈍的外傷にて右肋骨骨折, 肝破裂の診断にて当院入院。腹部CT検査にて, 肝嚢胞破裂を認めた。8Frピッグテールカテーテルを用い腹腔内貯留液の穿刺ドレナージを行い, 穿刺液の量, 末血および生化学検査から, 腹腔内出血量が少量であり胆汁漏のないことを確認した。この結果より保存的加療が可能であると判断し, ピッグテールカテーテルによるドレナージのみを行い, 3日後にドレナージチューブを抜去した。本邦における肝嚢胞破裂の23例のうち保存的加療が選択されたのは自験例を含め7例のみであり, 大半の症例で外科手術が選択されていたが, 今回行った腹腔穿刺液の解析は, 保存的治療を行う上での補助診断として有用であると考えられた。

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