近代日本におけるバットレスダムの変遷

  • 樋口 輝久
    社団法人 土木学会 岡山大学 環境理工部環境デザイン工学科
  • 馬場 俊介
    社団法人 土木学会 岡山大学 環境理工部環境デザイン工学科

書誌事項

タイトル別名
  • DEVELOPMENT OF BUTTRESS DAMS IN THE MODERNIZED ERA IN JAPAN
  • キンダイ ニホン ニ オケル バットレスダム ノ ヘンセン

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抄録

本論文は, わずか四半世紀の間に, 導入・発展・衰退の過程を辿ったわが国のバットレスダムの変遷を明らかにしようとするものである. 薄い遮水壁と控え壁 (バットレス) で構成されるバットレスダムは, 笹流ダムで初めてわが国に導入され, 物部長穂の耐震理論によって発展を遂げたが, 国際大ダム会議で凍害が報告された直後の三滝ダムが最後とされてきた. 本論文では, 希少性と形態上の特異性からわが国のダム史上における特徴の一つになっているバットレスダムについて, ダム技術史上における位置付けを明確に示すとともに, 大正~昭和初期にかけてこの形式が積極的に採択された理由, そして, その後すぐに採択されなくなった理由の双方を明らかにすることで, 近代日本におけるバットレスダムの技術史の構築を目指す.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 2004 (758), 117-136, 2004-04-20

    公益社団法人 土木学会

参考文献 (154)*注記

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