小腸平滑筋肉腫異時性肝転移の1治験例 : 肝転移巣切除の意義についての検討

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  • A Case of Livee Metastasis from Leiomyosarcoma of the Small Intestine Treated by Hepatectomy-with a Review of the Literature on the Role of Hepatectomy in Liver Metastasis

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抄録

小腸平滑筋肉腫切除後の再発部位としては, 肝転移が最も多い。今回われわれは回腸平滑筋肉腫切除から2年8ヵ月後に肝転移をきたした症例を経験し, これに対し肝切除を行った。これまでに報告されている小腸平滑筋肉腫肝転移切除13例の予後を調査し, 肝切除の意義について検討した。その結果, (1) 肝切除を行った症例はすべて1年以上生存していた。 (2) 肝切除後の無再発例は認められなかった。 (3) 肝転移巣が単発のものは多発例に比較し長期生存していた。 (4) 長期生存例は肝切除後の再発巣に対して再切除を行った症例であった。以上から, 小腸平滑筋肉腫肝転移に対して肝切除を行う意義はあるが, 切除後の再発は高頻度である。しかし, 肝切除後の再発巣に対し再切除を行うことで, 患者の延命を図ることが可能と考えられた。

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