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抄録
前立腺肥大症に対する, 経尿道的レーザー前立腺切除術 (VLAP) と経尿道的前立腺切除術 (TURP) の比較検討を行った。1994年3月から1995年5月までの, 長期成績評価可能だった88例 (VLAP 30例, TURP 58例) を対象とした。その結果, 治療1カ月後では, TURPの方がVLAPより全般に治療成績が良かったものの, 3・12カ月後では差はなかった。また, 総合臨床効果判定を行ったところ, 著効と有効を合わせた割合は3・12カ月後でそれぞれVLAP 76.9%・82.4%・, TURP 96.3%・96.4%で, TURPの方が優れていたものの有意差はなかった。合併症に関しては, VLAPでは重篤なものや輸血例がなかったのに対し, TURPでは13.3%で輸血を要し有意差が認められた (p<0.05) 。VLAPはTURPを越える効果はないが前立腺肥大症に対する有効で安全な治療法である。しかし, 正確な有用性の評価をするためには, 更なる長期の治療成績や, TURPだけでなく他の非侵襲的治療法との比較検討が必要である。
収録刊行物
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- 日本外科系連合学会誌
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日本外科系連合学会誌 21 (5), 881-886, 1996
日本外科系連合学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679325074304
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- NII論文ID
- 130006790578
- 10012369772
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- NII書誌ID
- AN00002502
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- ISSN
- 18829112
- 03857883
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可