コンゴ共和国北東部での狩猟採集民アカ農耕民との森林生産物の交換 The Exchange of Forest Products (Irvingia nuts) between the Aka Hunter-gatherers and the Cultivators in Northeastern Congo

この論文にアクセスする

この論文をさがす

著者

抄録

コンゴ共和国北東部に居住する狩猟採集民アカは,多様な熱帯林の産物に依存しながら生活をしている人々である。彼らはそうした森の産物を近隣の農耕民との交換に利用している。アフリカ中央部の熱帯林地域では,狩猟採集民と農耕民との交換において獣肉が重要な位置を占めていることが知られているが,コンゴ北東部においては,農耕民の聞に銃が普及していることもあり,アカが農耕民と獣肉を交換することは稀である。この地域において,農耕民との聞で交換される森の産物として最も重要なものの一つにアフリカマンゴノキ属Irvingia の種子がある。アフリカマンゴノキ属の種子は,加工されていない種子,もしくは固形脂に加工されたものというこつの形態で交換される。この二つの形態は,交換対象や流通範囲などが互いに異なる。すなわち,アカが交換により入手するものについてみれば,種子の場合は主に農作物であるが,固形脂の場合には鍋や衣類といった工業製品である。また,流通範囲をみると,種子は村の中でのみ交換されているのに対して,固形脂は村を越えて取り引きされており,地域経済の重要な要素のーつとなっている。こうしたこつの形態による交換の相違をもとに,アカと農耕民の経済活動のあり方について,村の経済と村を越えた地域経済とのかかわりあいという点から考察する。

The Aka hunter-gatherers in northeastern Congo exchange various forest products with neighboring cultivators. While meat comprises an important exchange item in other forest areas of central Africa, it is rarely exchanged in the northeastern Congo region because of the spread of guns among the cultivators. Irvingia nuts comprise one of the most important exchange items, instead. Irvingia nuts are exchanged either in the form of nuts or the processed cake. The goods exchanged for the nuts are mainly agricultural products, whereas that for processed cake are manufactured goods such as pots and clothes. The nuts circulate within the village, and processed cake is traded to the area outside the village sphere as an important element of local and regional economies. The implications of these differences for the economic life of both the Aka and the cultivator are discussed.

収録刊行物

  • Tropics

    Tropics 4(1), 79-92, 1994-09-15

    JAPAN SOCIETY OF TROPICAL ECOLOGY

参考文献:  12件中 1-12件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10012398381
  • NII書誌ID(NCID)
    AN10528811
  • 本文言語コード
    ENG
  • 資料種別
    ART
  • ISSN
    0917415X
  • データ提供元
    CJP書誌  J-STAGE 
ページトップへ