総合学習の時間を活用したワークショップにおける参加意識を高めるための方法に関する考察

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タイトル別名
  • A Study of Participant's Motivation in Workshop Including a New Educational System
  • 北九州市の海岸整備事業を事例として
  • Case study of improvement along the seashore in Kitakyushu area

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抄録

住民参加のまちづくりは、最近、社会的に認識されるようになっているが、従来のWS(ワークショップ)などの場では、未だに行政と住民との二項対立構造が払拭されないケースが多く見られる。持続可能なまちづくりを展開していくためには、行政が一方的に場を設定したというのではなく、地域でも主体的に地域固有の問題を発見して係わっていくのだという姿勢が参加者に伝わっていくことが望ましい。また、WSは長期に及ぶことが多く、運営者・住民の参加意欲をいかに継続させるかが重要である。本研究は北九州市の海岸整備事業と小学校の総合学習を通じて行われたWSを対象としており、その特徴には次の5つが挙げられる。I.総合学習の活用 II.異なる4つの小学校が対象 III.ゲストティーチャーとしてのアーティストの参加 IV.主催者および対象小学校がWS未経験 V. 学級担任も運営参加者として参加 目的は、(1)総合学習を活用した WSの中での運営参加者の意識変化を捉えるとともに、(2)運営参加者の参加意識を常に保持できるきっかけを(1)に基づいて提示することである。 その結果、公共事業と教育の2つの職務に対するイニシアティヴを相互尊重していたこと。アーティストの派遣効果が明確に表れ、その人選をする仲介者の存在が肝要であること。他分野からの参加者を想定した長・短期見通しが重要であること。以上の3点を明らかにした。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 38.3 (0), 271-276, 2003

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (5)*注記

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