感潮域における付着性藻類を中心とした窒素系自浄作用に関する実験的研究

  • 牧乃瀬 統
    社団法人 土木学会 日本大学大学院工学研究科
  • 高橋 幸彦
    社団法人 土木学会 哈爾濱工業大学市政環境工程学院 財団法人 建設工学研究振興会
  • 中村 玄正
    社団法人 土木学会 日本大学 工学部土木工学科

書誌事項

タイトル別名
  • EXPERIMENTAL STUDY ON SELF-PURIFICATION OF NITROGEN BY ATACHED ALGAE IN A TIDAL AREA
  • カン チョウイキ ニ オケル フチャクセイ ソウルイ オ チュウシン ト シタ チッソケイジジョウサヨウ ニ カンスル ジッケンテキ ケンキュウ

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抄録

本研究は, 河川感潮域の窒素系自浄作用機構に関する知見を得るために, 光照射のもとで単槽連続攪拌装置を用いて, 藻類, 硝化細菌共存系の基礎的なモデル実験をおこなった. 感潮域の想定として塩分濃度を0%, 25%, 50%, 75%, 100%として設定し, 希釈率の変化を滞留時間4, 8, 16, 24, 48hrとして, 各態窒素濃度の変化を追うとともに藻類及び硝化細菌の活性を定量的に評価した. 更にこれら微生物の共存下の関与度を明らかにした. その結果次のようなことが明らかとなった. 1) 塩分濃度が低い系では希釈率が低いほど藻類による同化作用が優占され, 希釈率が大きくなるに伴い硝化作用が優占する傾向が見られた. 2) 塩分濃度が高い系においては希釈率が低いほど藻類による同化作用が優占され, 希釈率が大きくなるに伴い硝化作用が優占するが, 亜硝酸酸化細菌は塩分濃度に対して感受性が高く, 亜硝酸性窒素が蓄積した.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 2003 (748), 1-10, 2003-11-22

    公益社団法人 土木学会

参考文献 (29)*注記

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