体外循環中の MIP-3 alpha とIGF-Iの血中動態の検討

この論文にアクセスする

この論文をさがす

著者

抄録

マクロファージ炎症性タンパクMIP-3alphaは,近年同定された4つのシステイン残基を持つC-Cケモカインである。MIP-3alphaはマクロファージによって産生され,T細胞,B細胞,樹状細胞にあるCCR6レセプターと結合して炎症反応を誘導する。一方,インスリン様成長因子IGF-Iはインスリンと非常に類似した構造を持つ増殖因子で,肝臓や骨格筋などで産生される。このIGF-Iは成長ホルモン存在下で障害心筋細胞を改善することが知られている。今回,体外循環下で開心術を施行した13症例の血中MIP-3alphaおよびIGF-Iを測定した。MIP-3alphaは麻酔直後から増加し,ピークは硫酸プロタミン投与15分後であった。一方,IGF-Iは麻酔直後からやや減少したが,硫酸プロタミン投与15分後まで変化はなかった。体外循環下開心術に伴う侵襲においてMIP-3alphaは血中動態の違いからサイトカインより特異な指標であることが示唆された。また,IGF-Iの血中動態から,現在の体外循環下開心術が肝細胞を含む多くの細胞組織に著しい障害を与えていないことが示唆された。

収録刊行物

  • 体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology

    体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology 31(2), 133-135, 2004-06-01

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

キーワード

各種コード

ページトップへ