喘息死委員会レポート2003

この論文にアクセスする

この論文をさがす

著者

抄録

気管支喘息の若年者死亡 (5歳より34歳) は1980年代後半より急増した. 日本小児アレルギー学会ではその要因分析のため, 1988年喘息死委員会を設け, アンケート調査活動を発足させた. 集計結果からは, 近年の死亡例増加との関連を疑わせる2, 3の要因が指摘されたが, いずれも統計学的に有意なものではなかった. しかし, 1998年以降, 若年者喘息死亡は明らかに減少し, 増加以前の死亡率を下回っている.<br>小児アレルギー学会では, 上記の調査活動とほぼ同期して小児気管支喘息の管理, 治療ガイドライン委員会を設定した. この委員会では治療の経験の豊かな専門医を糾合し, 最新の evidence に基づいた小児気管支喘息の管理・治療ガイドラインを2, 3年ごとに更新, 上梓している. この治療指針は専門医の秘法として扱かわれるのではなく, 最近は日常診療のゆるやかな道標として, 廣く一般医に膾表している.<br>若年者喘息死亡率は低減してきた. 時期的な同期性から, ガイドラインが死亡率増加のはどめ役として, 一定の役割を果した可能性は高い. そして, 喘息死症例の検討がそのささやかな端緒となったのかもしれない.<br>残念ながら, 本年度喘息死委員会に寄せられる死亡例は, 再び若干増加の気配を見せているという. 今しばらく慎重な経過観察が必要と思われる.

収録刊行物

  • 日本小児アレルギー学会誌 = The Japanese journal of pediatric allergy and clinical immunology

    日本小児アレルギー学会誌 = The Japanese journal of pediatric allergy and clinical immunology 18(3), 288-298, 2004-08-01

    THE JAPANESE SOCIETY OF PEDIATRIC ALLERGY AND CLINICAL IMMUNOLOGY

参考文献:  4件中 1-4件 を表示

  • 国民衛生の動向 2003年

    厚生の指標 50(9), 2003

    被引用文献1件

  • <no title>

    人口動態統計

    被引用文献3件

  • <no title>

    厚生科学研究アレルギー綜合科学研究事業疫学班, 1993

    被引用文献1件

  • <no title>

    厚生科学研究, 長期慢性疾患綜合科学, アレルギーの疫学に関する研究, 1995

    被引用文献1件

被引用文献:  1件中 1-1件 を表示

  • 喘息死委員会レポート2004

    鳥居 新平 , 赤坂 徹 , 西間 三馨 , 松井 猛彦 , 三河 春樹 , 三河 春樹

    日本小児アレルギー学会誌 = The Japanese journal of pediatric allergy and clinical immunology 19(3), 288-300, 2005-08-01

    J-STAGE 医中誌Web 参考文献2件 被引用文献5件

キーワード

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10013594157
  • NII書誌ID(NCID)
    AN10064415
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    09142649
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  J-STAGE 
ページトップへ