書誌事項
- タイトル別名
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- TIME STUDY OF NURSE'S SHIFT WORK THE INFLUENCE OF DOMESTIC LABOR ON FATIGUE AFTER ORDINARY LABOR
- 交代制勤務の看護師における生活時間構造と疲労--末子年齢別による分析
- コウタイセイ キンム ノ カンゴシ ニ オケル セイカツ ジカン コウゾウ ト ヒロウ マッシ ネンレイ ベツ ニ ヨル ブンセキ
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抄録
目的 家事労働時間に差があると考えられる看護師の末子の年齢別に,生活時間構造と深夜勤務の疲労について検討した。<br/>研究方法 対象は,公立の総合病院で交代制勤務の看護師159人。末子の年齢を基準とし,末子が就学前,末子が小学生以上,子ども無の 3 区分とした。<br/> 生活時間の分類基準は,「収入生活時間」,「生理的生活時間」,「家事的生活時間」,「社会的文化的生活時間」を大分類とし,17の細項目を設定した。疲労調査は 2 つ実施した。1 つは,日勤勤務終了後と深夜勤務終了後に SSI を行った。もう 1 つは,日勤終了後から深夜勤務開始前までに,どの程度の疲労回復ができているかをみるための疲労調査で,身体的疲労感と注意集中力について調査した。<br/>結果 生理的生活時間のなかの睡眠・仮眠時間は,末子が「就学前」の場合,7 時間53分,「小学生以上」は 8 時間18分,「子ども無」は 9 時間11分となっている。家事的生活時間は,「就学前」は 3 時間 9 分「小学生以上」は 2 時間01分,「子ども無」では48分で,炊事や育児などの毎日必要な家事が大半である。社会的文化的生活時間は,「就学前」は36分,「小学生以上」は57分,「子ども無」は 1 時間19分であった。「就学前」の群で「家族との団らん」にあてた時間はわずか 7 分であった。<br/> 日勤終了後と深夜勤務終了後の Subjective Symptoms Index (SSI)は,3 つの対象群とも深夜勤務終了後の訴え率が高かった。深夜勤務終了後は,「就学前」の群の訴え率は「小学生以上」および「子ども無」群よりも有意に高かった。<br/> 疲労回復状況について,3 つの対象群とも日勤終了後より深夜勤務開始前の方が身体的疲労感および注意集中力の困難さが有意に高かった。<br/>結論 末子が就学前の群で顕著に疲労感の高さが認められた。これは,労働力再生産時間の過ごし方との関連性が指摘できる。就学前の群では,家事的生活時間が多く睡眠時間や社会的文化的生活時間が少ないことが疲労感に影響していると推測された。
収録刊行物
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- 日本公衆衛生雑誌
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日本公衆衛生雑誌 51 (10), 874-883, 2004
日本公衆衛生学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205505203840
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- NII論文ID
- 10013748956
- 130004686991
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- NII書誌ID
- AN00189323
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- COI
- 1:STN:280:DC%2BD2crpt1Kgsg%3D%3D
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- ISSN
- 21878986
- 05461766
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- NDL書誌ID
- 7139950
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- PubMed
- 15565996
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可