輸液ポンプの内部抵抗測定によるバッテリ劣化判定

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抄録

バッテリの劣化を判断するには,各メーカーのマニュアルによる充電・放電テストを行う必要がある。今回我々は,バッテリの内部抵抗を測定することによりバッテリ劣化を簡便に判断でき,バッテリ交換の指標となりえる結果を得たので報告する。日置電気株式会社製バッテリハイテスタ3550を使用し,テルモ社製輸液ポンプSTC-503 8台,STC-508 25台のニッケルカドミウム蓄電池について,交流四端子法による内部抵抗測定を行った。満充電後の作動時間と内部抵抗の関係,満充電とバッテリ低下アラーム時での内部抵抗の関係について検討を行った。作動時間と内部抵抗の回帰直線はSTC-503,STC-508ともに負の相関を認め,バッテリ低下アラーム時と満充電時の内部抵抗の関係は統計学的有意差を認めなかった。このことより任意の充電状態でバッテリの劣化判定が内部抵抗を測定することにより簡便かつ短時間に行え,非常に有用であると考えられた。

収録刊行物

  • 体外循環技術

    体外循環技術 30 (4), 365-367, 2003

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

参考文献 (4)*注記

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