腫瘍径70mmの高分化型肝細胞癌に, 同時性胃癌, 異時性大腸癌を伴った3重複癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Triple Cancer Involving Well Differentiated Hepatocellular Carcinoma (70mm in Diameter), Synchronous Gastric Cancer and Metachronous Colon Cancer

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抄録

症例は80歳, 男性。早期胃癌を認め, 本人希望にてレーザー治療を施行。その際に腫瘍径50mmの肝腫瘍の指摘をうけるも, 本人が精査加療を望まず経過観察となった。その2年後, 上行結腸癌の腸閉塞前状態で再入院となったが, 肝腫瘍は径70mmに増大しており, 画像検査等より肝細胞癌と診断した。肝細胞癌に対しては外側区域切除, 上行結腸癌に対しては右半結腸切除を施行, 胃癌に対しては本人希望もありレーザー療法を施行した。肝細胞癌は病理学的検討より高分化型肝細胞癌と診断された。現在, 術後約4年間経過するが, 無再発生存の良好な結果を得ている。今回, 2年の期間をあけて画像検査の比較が可能であった腫瘍径70mmの高分化型肝細胞癌に, 同時性胃癌, 異時性大腸癌を重複した極めて稀な3重複癌の1切除症例を経験したので報告する。

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