低容量血液ポンプと長期使用型人工肺との組み合わせ使用の経験―MixflowとPlatinum Cubeを用いて―

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  • ―MixflowとPlatinum Cubeを用いて―

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抄録

JMS社製ターボ血液ポンプMixflow(JMF)と大日本インキ化学工業-Edwards Lifesciences社製人工肺Platinum Cube NCVC6000(DEPC)の組み合わせにより,新たに長期間安定使用できる流量補助循環(PCPS)システムを構築するため,PCPSでの導入前に,開心術にてヘパリンコート回路と組み合わせて使用した。JMFの高回転仕様,DEPCの非対称膜それぞれの特性の確認を中心に評価した結果,血液データにおける術前/術後の血小板の減少率が少ない傾向を示した以外に差はなく,エア抜きも炭酸ガス置換と落差充填により差はなかった。それらの結果を基に,充填時間短縮のためにエア抜き用の取り外し式フィルタを回路内に設けて作製した新システムをPCPSで臨床使用した。その結果,従来に比し,同一ポンプまたは人工肺での長期使用(最長19日)が可能であった。交換したJMF,DEPC双方に血栓がみられたが,肺のプラズマリークもなく長期補助に有用であると考えられた。血栓発生時期や酸素加調整法の把握がより重要で,同時にポンプヘッド固定の安全性やバッテリ消耗回路の改善が望まれる。

収録刊行物

  • 体外循環技術

    体外循環技術 32 (1), 29-36, 2005

    一般社団法人 日本体外循環技術医学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (10)*注記

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