ACTH産生胸腺カルチノイドの1手術例

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タイトル別名
  • A case of surgically resected ACTH-producing thymic carcinoid

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抄録

ACTH産生胸腺カルチノイドを経験した. 症例は52歳男性. 多飲, 易疲労感を主訴に入院. ACTHとコルチゾールが高値で8mgデキサメサゾン抑制試験にてコルチゾールの分泌は抑制されなかった. 胸部CTにて前縦隔腫瘍を認め, 縦隔内の異所性ACTH産生腫瘍と診断した. 2003年12月に手術を施行し, 胸腺組織内に線維性被膜に覆われた腫瘍を認めた. 縦隔胸膜などへの浸潤はみられなかったため胸腺全摘を行った. 病理学的検査では腫瘍の被膜浸潤が一部にみられ, 細胞の異型に乏しいが凝固壊死を伴っていたため非定型的カルチノイドと診断した. また免疫染色にてACTH陽性であった. 術後経過は良好で4病日にはACTH, コルチゾールとも正常範囲内になった. 術後に放射線照射を行い現在経過観察中である.

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