CTにて膵頭部の形態学的変化を追えた劇症1型糖尿病の1例

• 山田 悟

  北里研究所病院総合内科

• 大久保 佳昭

  慶應義塾大学医学部内科

• 島田 朗

  慶應義塾大学医学部内科

• 渥美 義仁

  東京都済生会中央病院内科

• 丸山 太郎

  埼玉社会保険病院内科

• 猿田 享男

  慶應義塾大学医学部内科

書誌事項

タイトル別名

• Morphological Changes in the Pancreas May Occur within a Short Time in Fulminant Type 1 Diabetes Mellitus
• CT ニテ スイトウブ ノ ケイタイガクテキ ヘンカ オ オエタ ゲキショウ 1ガタ トウニョウビョウ ノ 1レイ

抄録

我々は, 診断時に一過性に膵頭部腫大を示した1例を経験した. 劇症1型糖尿病の成因や病態を考える上で貴重な症例と考え, 報告する. 症例は57歳, 男性. 2002年2月初旬より感冒様症状があり, 2月10日午後, 突然, 口渇, 多尿が生じた. 12日朝までに3kgの体重減少も認め, 同日慶應義塾大学病院を受診. 血糖758mg/dl, pH7.194, 尿ケトン体3+より糖尿病性ケトアシドーシスと診断され, 北里研究所病院に搬送された. HbA₁c5.7%, インスリン分泌の枯渇, 膵酵素の一過性上昇より劇症1型糖尿病と診断した. 第4病日の腹部CT所見で膵頭部の腫大を認めたが, 第10病日には正常化していた. 本症例は劇症1型糖尿病の膵臓が発症から10日以内に大きな変化を生じていることを示唆し, 劇症1型糖尿病の病理所見が時間経過によって変化する可能性を示唆するものと考えられた.

収録刊行物

• 糖尿病

  糖尿病 48 (Supplement1), A41-A44, 2005

  一般社団法人 日本糖尿病学会

キーワード

• fulminant type 1 diabetes
• pancreatic swelling

詳細情報

• CRID: 1390282679882321024
• NII論文ID: 10016604720
• NII論文ID: 130004510914
• NII書誌ID: AN00166576
• DOI: 10.11213/tonyobyo.48.a41
• ISSN: 1881588X
• ISSN: 0021437X
• NDL書誌ID: 7333283
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I7333283
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可