• 川瀬 洋介
    中外医科学研究所
  • 鈴木 宏志
    帯広畜産大学 原虫病研究センター ゲノム機能学分野 東京大学大学院 医学系研究科 発生・医療工学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Freeze-drying in Mouse Spermatozoa
  • マウス セイシ ノ トウケツ カンソウ

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抄録

現在,液体窒素を用いた精子の凍結保存法が積極的に利用されている.しかしながら,凍結精子の保存・輸送には様々な問題が存在し,これらの問題点を解決すべく,液体窒素を利用しない次世代の精子の保存・輸送方法として,凍結乾燥が注目されている.運動能をもたない凍結乾燥された精子においても,卵細胞質内精子注入法(ICSI)を利用することで凍結乾燥精子由来の産子を得ることが可能であることから,遺伝子資源の保存に凍結乾燥精子を利用することへの期待が高まっている.従って,凍結乾燥精子の数十年,数百年といった長期保存の可能性の保証や凍結乾燥精子を比較的高い温度で長期保存可能な凍結乾燥条件を見出すことが重要な課題である.最近,これらの課題を克服するために,医薬品の安定性を速度論的に考察するのに利用されている「アレニウスプロット」を用いた加速試験を応用することによって,凍結乾燥精子の長期保存性の予測が実現化された.<br>

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