手術を受ける乳癌患者の治療に関する意思決定の構造

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タイトル別名
  • The structure of decision-making with regard to surgical treatment in breast cancer patients
  • シュジュツ オ ウケル ニュウガン カンジャ ノ チリョウ ニ カンスル イシ ケッテイ ノ コウゾウ

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抄録

本研究は,乳癌患者の治療に関する意思決定の構造を明らかにすることを目的とした。乳癌の初回手術療法後1年以上経過した患者10名を対象として,治療の意思決定に関する半構造化面接を実施し,質的帰納的に分析した。<br>  その結果,乳癌患者の治療に関する意思決定は,意思決定プロセスと基盤的要因から構成された。意思決定プロセスでは,患者が【病状の認知】を確立した後に,【治療の不確実性の認知】の段階に進み,その後【治療の決定】に至るというプロセスを示した。患者は,術式の選択肢がない場合,生命を最優先にすることで乳房切除術を受けることを了承した。また,選択肢がある場合には,乳房温存術のリスクと乳房切除術の結果のどちらを重視するかにより治療が決定された。基盤的要因では,【自己の立場の認知】と【信頼の認知】は意思決定プロセスに影響を及ぼし,【感情】は意思決定プロセスと相互に関連しあっていた。

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