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- HA DOAN THU
- 熊本大学大学院自然科学研究科
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- 楠本 良一
- 熊本大学工学部環境システム工学科
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- 小山 登一郎
- エヌ・イー・ティー株式会社
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- 藤井 隆夫
- 崇城大学生物生命学部応用生命科学科
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- 古川 憲治
- 熊本大学工学部環境システム工学科
書誌事項
- タイトル別名
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- Evaluation of the Swim-Bed Attached-Growth Process for Nitrification of Hanoi Groundwater Containing High Levels of Iron
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抄録
高濃度のアンモニア性窒素に汚染されたハノイ市の地下水をアクリル繊維製の担体 (バイオフリンジ : BF) を活用する揺動床で硝化処理した。空気による循環曝気で運転される揺動床処理システムは、固定床と流動床の特性を併せ持っているので、汚泥閉塞のない状態で、生育速度の遅い硝化細菌をリアクタ内に安定して付着固定化することが可能である。容量7.7lの揺動床リアクタ2台を用いて、ハノイ市の地下水成分に基づき調整したアンモニア性窒素を30mg/lの濃度の合成地下水を硝化処理した。一つ目のリアクタ (BF1) には、Fe (II) を5 mg/lの濃度で含む合成地下水を、もう一つのリアクタ (BF2) はFe (II) を含まない合成地下水を供給した。BF1は水理学的滞留時間3時間、アンモニア性窒素容積負荷0.24kg-N/m3/dで、BF2は水理学的滞留時間1.5時間、アンモニア性窒素容積負荷0.48kg-N/m3/dで95~98%の高い硝化率を達成することができた。処理水のSS濃度は3~6 mg/lで、しかもSS中のVSSの割合が20%と低いことから、揺動床リアクタがFe (II) の除去能力に優れていることが明らかとなった。処理水温を25℃から15℃に低下させると硝化能力は急減に低下したが、すぐに回復したことから、BFに付着固定化された硝化菌が温度の低下に対して適用性の高いことが判明した。BFに付着した硝化生物膜の細菌叢を分子生物学的な手法で解析した結果、BF1、BF2両方のリアクタから、アンモニア酸化細菌Nitrosomonasが検出された。BF2では、アンモニア酸化細菌の1種であるNitrospira sp. が検出された。
収録刊行物
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- 日本水処理生物学会誌
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日本水処理生物学会誌 41 (4), 181-192, 2005
日本水処理生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204962701824
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- NII論文ID
- 130004480299
- 120002577454
- 10017093469
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- NII書誌ID
- AN00351126
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- ISSN
- 18810438
- 09106758
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- NDL書誌ID
- 7774178
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可