書誌事項
- タイトル別名
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- Improvement of Drying Rate for Urushi (Oriental Lacquer) and Artificial Urushi by Utilizing Protein Hydrolyzate
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抄録
漆および人工漆の乾燥性の改善のため, 硬蛋白質を酵素で加水分解して得られた蛋白質加水分解物を利用した。<BR>漆の低温低湿下での乾燥性を調べるため, 生漆に蛋白質加水分解物を添加し, 最も一般的な漆である透漆を作成した。この透け漆は10℃/50%RHでも乾燥し, 漆の乾燥性としては画期的であった。<BR>一方, 漆をモデルとした酵素反応による塗料, つまり人工漆を開発するために, 第3成分として蛋白質加水分解物を使用して, 合成したウルシオール類似物に酵素ラッカーゼを作用させた。酵素は木材不朽菌であるヒイロタケの培養液より生産し, ウルシオール類似物は合成した4- {9' (z), 12' (z) -オクタデカジエニル} カテコールを使用した。この人工漆は20℃/50%RHの低湿でさえも乾燥した。<BR>さらに蛋白質加水分解物を含んだ透漆および人工漆の動的粘弾性は一般的な漆のようにtanδ曲線はブロードでtanδmaxの温度は高かった。<BR>以上の結果から漆の利用拡大と漆をモデルとした環境に優しい塗料の実用化に向けて大きく前進した。
収録刊行物
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- Journal of the Japan Society of Colour Material
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Journal of the Japan Society of Colour Material 76 (4), 132-137, 2003
Japan Society of Colour Material
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680446547584
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- NII論文ID
- 10017459005
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- NII書誌ID
- AN00354634
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BD3sXksF2ks7c%3D
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- NDL書誌ID
- 6562826
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- ISSN
- 0010180X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可