Trichophyton tonsurans感染症の現状と対策

  • 望月 隆
    金沢医科大学環境皮膚科学部門 金沢医科大学総合医学研究所皮膚真菌学研究部門 (ノバルティスファーマ)
  • 田邉 洋
    金沢医科大学環境皮膚科学部門
  • 若狭 麻子
    金沢医科大学環境皮膚科学部門
  • 河崎 昌子
    金沢医科大学環境皮膚科学部門 金沢医科大学総合医学研究所皮膚真菌学研究部門 (ノバルティスファーマ)
  • 安澤 数史
    金沢医科大学総合医学研究所皮膚真菌学研究部門 (ノバルティスファーマ)
  • 石崎 宏
    金沢医科大学総合医学研究所皮膚真菌学研究部門 (ノバルティスファーマ)

書誌事項

タイトル別名
  • Survey of Trichophyton tonsurans Infection in Japan-Molecular Epidemiology and Factors Affecting Adequate Hairbrush Sampling-
  • Trichophyton tonsurans カンセンショウ ノ ゲンジョウ ト タイサク
  • —Molecular Epidemiology and Factors Affecting Adequate Hairbrush Sampling—
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抄録

Trichophyton (T.) tonsurans 感染症の集団発生例への対処法として近年ブラシ検査を用いた診断・治療のガイドラインが作成され, 本症に対する対応が効果的に行われるようになってきた. このブラシ検査に影響があると考えられる要素のいくつかについて, 高等学校柔道部員を対象に検討した. その結果, ブラシ検査は十分な指導のもとに行うこと, 練習後は付着による偽陽性者が出るので練習前に行うこと, ブラシ検査は抗真菌剤の外用直後は陰性化していることが明らかになった. また, 練習前の抗真菌剤外用による菌の付着の防止効果は約3時間の練習に対しては不十分であることも判明した.<br>分子疫学的検討では, 当科に保存してあった全国各地からの臨床分離株198株についてNTS領域のPCR-RFLP分析を行った. その結果, 格闘技由来株に2つの分子型が認められ, 流行が2つの分子型の菌に起因することが明らかになった.

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被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (22)*注記

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