すい癌術後の肺転移に対して塩酸ゲムシタビン投与を継続し，長期観察しえた１例

• 諏訪 裕文

  大津赤十字病院外科

• 馬場 信雄

  大津赤十字病院外科

• 畦地 英全

  大津赤十字病院消化器科

• 雑賀 興慶

  大津赤十字病院病理

• 崎久保 守人

  大津赤十字病院外科

• 上村 良

  大津赤十字病院外科

• 大江 秀明

  大津赤十字病院外科

• 岩崎 稔

  大津赤十字病院外科

• 吉川 明

  大津赤十字病院外科

• 石上 俊一

  大津赤十字病院外科

• 田村 淳

  大津赤十字病院外科

• 小川 博暉

  大津赤十字病院外科

• 坂梨 四郎

  大津赤十字病院外科

書誌事項

タイトル別名

• Long-term surviver with multiple lung metastases after pancreatectomy treated by continuous administration of gemcitabine hydrochloride

抄録

症例は62歳の男性. 膵頭部癌にて膵頭十二指腸切除術を施行した13カ月後, 胸部CTにて多発肺転移を指摘された. 塩酸ゲムシタビン1,000mg/m²の点滴静注を週1回行い, 3週投薬後1週休薬のスケジュールを1クールとして化学療法を開始した. 消化器症状や血液毒性がほとんど認められず, 第2クールからは外来通院で行うこととした. 第2クール後のCTで抗腫瘍効果はNCであり, 第3クールからはQOLの維持と長期投与を目的として塩酸ゲムシタビンの1回投与量を700mg/m²に減量した. 以後, 副作用なく癌性胸水の出現まで長期間NCを維持し, 外来にて14カ月間の継続治療が可能であった. 膵癌術後の肺転移再発の予後は極めて不良であるが, 本症例のように, ゲムシタビン治療により, 外来でQOLを維持しながら長期生存が可能な場合もある.

収録刊行物

• 膵臓

  膵臓 20 (6), 547-553, 2005

  一般社団法人 日本膵臓学会

キーワード

• 膵癌
• 肺転移
• 塩酸ゲムシタビン
• 長期生存QOL

詳細情報

• CRID: 1390001204639645696
• NII論文ID: 10018039539
• NII書誌ID: AN10043798
• DOI: 10.2958/suizo.20.547
• ISSN: 18812805
• ISSN: 09130071
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2006151564
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可