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抄録
【要旨】新生児・小児体外循環での充填量削減や輸血率軽減などを目的に考案された低充填量血液フィルターの複数使用による高流量血液回路への応用を検討し,模擬回路による実験を行った。JMS社製低流量域動脈フィルターFT-15(FT-15)を用いて,1個の場合,並列2個の場合,回路のみ,参考としてポール社製AV6SV(AV6SV)1個の場合で模擬回路を作製した。グリセリン水溶液[45w/v%,水温25℃]にて充填し,流量0.5~5.0L/minで各回路の血液フィルター前後の回路内圧と血液フィルターによる圧力損失を比較した。FT-15の最大血流量2.5L/minでの圧力損失が30mmHgであったため,圧力損失30mmHgまでの流量を使用安全域とした。FT-15は並列2個の場合3.8L/minとなった。血液フィルターを2個使用するため,コスト的に大きく影響し実用的ではないが,回路充填量および異物接触面積の減少などの利点から,無輸血体外循環および輸血困難症例に対する応用の可能性が示唆された。
収録刊行物
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- 体外循環技術
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体外循環技術 33 (3), 350-351, 2006
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204656702720
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- NII論文ID
- 10018231843
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- NII書誌ID
- AN1020635X
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- ISSN
- 18845452
- 09122664
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可