福島県における静脈血栓塞栓症の診断・治療および予防の現況

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タイトル別名
  • Present Status, Diagnosis and Management of Patients with Venous Thromboembolism in Fukushima Prefecture

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抄録

<p>地域における静脈血栓塞栓症(VTE)の発生状況,診断治療,および予防法を調査し,問題点と今後の対策を検討することを目的として,福島県内の病院施設にアンケート調査を行った.1年間の発生数は肺血栓塞栓症(PE)109例,深部静脈血栓症244例で,両者とも手術に関連した発生数は年間手術件数と有意の相関を認めた(p<0.0001).診断としては全国集計に比べ造影CTの施行頻度が高く,治療ではPEに対するフィルター症例が多かった.侵襲的な治療は限られた施設のみで行われていた.予防対策は81%で行われていたが,ヘパリンの施行頻度は27%と少なかった.VTE予防には,症例ごとのリスク評価を踏まえた予防対策をすべての施設で行う必要があり,患者搬送治療ネットワークの構築が望まれた.</p>

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 17 (4), 231-238, 2006

    日本静脈学会

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参考文献 (11)*注記

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