臍帯血移植後, 右基底核にmass effectを呈するcyclosporine脳症を発症した骨髄異形成症候群

• 康 秀男

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 山根 孝久

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 中根 孝彦

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 武岡 康信

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 坂本 恵利奈

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 金島 広

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 中前 美佳

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 中前 博久

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 高 起良

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

• 望月 邦三

  大阪市立大学大学院医学研究科 放射線医学

• 林 紀子

  大阪市立大学大学院医学研究科 老年神経内科学

• 日野 雅之

  大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学

書誌事項

タイトル別名

• Myelodysplastic syndrome with cyclosporine A-induced encephalopathy presenting with a mass effect on the right basal ganglia after cord blood transplantation
• 症例報告 臍帯血移植後,右基底核にmass effectを呈するcyclosporine脳症を発症した骨髄異形成症候群
• ショウレイ ホウコク サイタイ ケツ イショク ゴ ウ キテイカク ニ mass effect オ テイスル cyclosporine ノウショウ オ ハッショウ シタ コツズイ イケイセイ ショウコウグン

抄録

骨髄異形成症候群 (18歳女性) に対し, 平成17年5月25日に臍帯血移植を行った。前処置治療は全身放射線照射, cytarabineおよびcyclophosphamide併用療法を施行, 急性GVHD予防にはcyclosporine A (CsA) と短期methotrexateを用いた。移植後第30病日に好中球生着, 第45病日に急性GVHD II度を発症したためステロイド投与を開始した。第68病日に意識消失, 血圧上昇, 左上下肢麻痺出現後, 全身性痙攣を発症した。頭部CTでは右基底核にmass effect, MRIでは両側基底核, 両側後頭葉に高信号が認められ, 腫瘍あるいは感染病変が疑われた。しかしapparent diffusion coefficient (ADC) map, 髄液検査の検討により血管性浮腫によるmass effectが疑われ, 非典型的CsA脳症を考えた。CsAの中止後, 速やかに症状, 画像所見ともに改善した。本症例はmass effectを伴った稀なatypical reversible posterior leukoencephalopathy syndromeであり, その診断にはMRIによるADC mapが有用であった。

収録刊行物

• 臨床血液

  臨床血液 47 (12), 1539-1543, 2006

  一般社団法人 日本血液学会

キーワード

• Cord blood transplantation
• Cyclosporine A
• Atypical reversible posterior leukoencephalopathy syndrome
• Apparent diffusion coefficient map

詳細情報

• CRID: 1390001205032192000
• NII論文ID: 10018452579
• NII書誌ID: AN00252940
• DOI: 10.11406/rinketsu.47.1539
• COI: 1:STN:280:DC%2BD2s%2FjtlyqsA%3D%3D
• ISSN: 18820824
• ISSN: 04851439
• NDL書誌ID: 8597876
• PubMed: 17233473
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I8597876
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2007133564
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可