拘束下での加熱冷却によるポリカーボネートの疲労破面の形態変化

  • 棚橋 満
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 高坂 典晃
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 森 真生
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 畑尾 卓也
    住友ベークライト(株)情報・通信材料総合研究センター評価技術研究部
  • 勝村 明文
    住友ベークライト(株)硬化性樹脂研究開発センター回路材料研究所
  • 武田 邦彦
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Fatigue-Fracture Surface of Polycarbonate Subjected to Heating/Cooling Cycles under Longitudinal Confinement
  • コウソク カ デ ノ カネツ レイキャク ニ ヨル ポリカーボネート ノ ヒロウ ハメン ノ ケイタイ ヘンカ

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抄録

ビスフェノールAタイプのポリカーボネート (BPA-PC) を使用して熱サイクル試験を行った. 熱サイクル試験はBPA-PCと熱線膨張率 (CTE) の異なる銅板で試料を拘束して233~363Kおよび218~398Kの温度範囲で繰返し負荷をかけ最大5000サイクルまでの試験を行った. 拘束によってBPA-PC試料内部に発生するひずみで生じる破面の形態の観測を行った. その結果, サイクル数が増加するに従って破面に規則的で明瞭な縞模様が観測された. 縞模様は幅が広いものと狭いものの2種類存在し, 複雑な形態が観測された. また, 縞模様の数と形態は, 熱サイクル試験の温度変化, 幅により影響を受けており, 応力の大きい条件のき裂進展幅は約5倍であった. 熱サイクルの途中で高分子鎖の緩和は疲労現象に主たる役割を果たしていないと考えられる.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 63 (12), 767-773, 2006

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (45)*注記

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