胃に再発したstage I 涙腺原発 mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma

書誌事項

タイトル別名
  • Gastric relapse of stage I ocular adnexal mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma
  • 症例報告 胃に再発したstage 1涙腺原発mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma
  • ショウレイ ホウコク イ ニ サイハツ シタ stage 1 ルイセン ゲンパツ mucosa associated lymphoid tissue lymphoma

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抄録

症例は57歳,男性。右涙腺に原発するmucosa-associated lymphoid tissue lymphoma (MALT lymphoma)に対し,局所への放射線照射が施行された。その際の胃内視鏡検査では胃粘膜に軽度の炎症性変化が指摘され,ウレアーゼテストが陽性であったため,ピロリ菌の除菌療法が施行された。その2年後,再び胃内視鏡検査を施行したところ,MALTリンパ腫病変が検出された。涙腺病変と胃病変のIgH遺伝子をサザン法で検索したところ,全く同一の再構成パターンが得られた。このため,ピロリ菌感染による慢性炎症を母地とした異所性発癌ではなく,原発巣の胃転移と考えた。また,涙腺MALTリンパ腫のリンパ腫細胞は,リンパ球が消化管粘膜へ接着する際に必須であるintegrin α4β7を高発現していたため,この接着分子が胃転移に重要な働きをした可能性があると考えられた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 48 (1), 56-60, 2007

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (8)*注記

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