抗凝固剤ワルファリンによる皮膚壊死および静脈性四肢壊疽―急性動脈閉塞症の治療中に抗凝固剤による重大な副作用を起こした1例から学ぶ―

  • 岸田 堅
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院循環器科
  • 中辻 秀朗
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院循環器科
  • 永井 義幸
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院循環器科

書誌事項

タイトル別名
  • Warfarin-induced Skin Necrosis and Venous Limb Gangrene: Lesson from a Case Induced the Serious Complications by the Anticoagulants During the Treatment of Acute Artery Occlusion

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抄録

<p>へパリンおよびワルファリンは多くの分野で広く使用されている抗凝固剤である.それらを使用する際に,易出血など比較的頻度の高い副作用に関しては十分な注意が払われている.しかし,それ以外の副作用はあまり知られていないのが現状である.われわれは,担癌患者が急性動脈閉塞症の治療中に免疫の関与するヘパリン起因性血小板減少症を発症し,その急性期状態ではワルファリン皮膚壊死の危険因子であることを示した1例を経験した.これらの合併症は早期診断および治療をしなければ死に至ることもある.へパリン起因性血小板減少症については,これまで多くの書物で解説されているのでそれらを参考にしてもらうとし,今回,未だ病態に関しては解明されていないが臨床医が知識を深めるべきと思われるため,経ロワルファリン剤の副作用である静脈性四肢壊疽および皮膚壊死について概説する.</p>

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 18 (1), 13-19, 2007

    日本静脈学会

参考文献 (41)*注記

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