甲状腺癌気管円窓状切除症例~二期的閉鎖手術を要さない気管皮膚瘻形成~

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タイトル別名
  • A New Method for Spontaneous Closing of the Tracheal Defect without Secondary Operation after Round Window-shaped Resection of the Trachea for Invasive Thyroid Cancer
  • コウジョウセンガンキカン エンソウジョウ セツジョ ショウレイ 2キテキ ヘイサ シュジュツ オ ヨウサナイ キカン ヒフロウケイセイ

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抄録

甲状腺癌の摘出手術において癌浸潤部の気管壁を円窓状に合併切除した場合,開窓範囲が3気管輪程度までで一側の側壁が残存していれば,一般的には気管皮膚瘻を形成して手術を終了し,創部の安定を待ってから瘻孔周囲皮膚の新鮮化と縫合,あるいは局所皮弁を用いての二期的な瘻孔閉鎖手術が行われることが多い。われわれは3気管輪までの開窓に対し,二期的な手術操作なしで気管皮膚瘻が自然閉鎖するよう,摘出後の気管の処理と気管皮膚瘻形成に工夫を行っている。<br> 工夫点は,摘出時に舌骨下筋群を両側茎で保存すること,保存した筋群を気管開窓部周囲に縫合すること,気管皮膚瘻が気管前壁に位置するように気管側壁合併切除時は遊離気管軟骨弁を用いて開窓部を側壁から前壁に移動させること,気管粘膜と皮膚を直接縫合しないこと,等である。その手技と術後経過につき報告する。

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