農村部住民におけるメタボリックシンドロームの実態 (アデポサイトカインとの関連性の検討)

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タイトル別名
  • Prevalence of Metabolic Syndrome in Rural Populace: A Study of Its Association With Adipocytokines
  • ノウソンブ ジュウミン ニ オケル メタボリック シンドローム ノ ジッタイ アデポサイトカイン トノ カンレンセイ ノ ケントウ

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抄録

〔はじめに〕農村部住民のメタボリックシンドローム (MetS) 存在実態を明らかにし,血清アデポサイトカイン値が,MetS診断基準項目や該当数に関連するかを検討した。<br>〔方法と対象者〕2005年4~12月の研究期間中,当院人間ドックを受診した地域住民2,858名 (平均49.8±9.9歳,男1,744名,女1,114名)が対象である。本人同意後,通常の健診採血と併せ,血清レプチン値,アデポネクチン値,高感度CRP値を測定し,該当するMetS診断基準項目数と組合せに基づき検討した。<br>〔結果〕MetS該当者は男性200名(11.5%),女性25名(2.2%)であり,女性が極端に少なかった。女性ウェスト径基準90cm以上の該当者は全体の8.7%で,多くがここでふるい落とされた。MetS群のレプチン値は診断基準項目や数に応じ,非MetS群より高値となり,特に3項目該当群は5.26±1.86(ng/ml)と,ウェスト径85cm未満の非MetS群3.31±1.44(ng/ml)と比し有意に高かった(p/5=0.0081)。アデポネクチン値は群間で有意差はないが,レプチンと逆傾向を示し,3項目該当群では4.37±1.57(ng/ml)と,非MetS群5.52±3.34(ng/ml)より低い。高感度CRP値は群間・内で有意差はなかった。<br>〔結論〕女性のMetS診断基準のウェスト径カットオフ値は,再検討の余地がある。血清レプチン値はMetS診断基準項目やその該当数と密接に関連する可能性が示唆された。

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