ＢＭＰ‐２とコラーゲンハイドロゲルの歯根象牙質表面への塗布による歯周組織再生

• 石塚 良介

  北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座歯周・歯内療法学教室

• 宮治 裕史

  北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座歯周・歯内療法学教室

• 菅谷 勉

  北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座歯周・歯内療法学教室

• 川浪 雅光

  北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座歯周・歯内療法学教室

書誌事項

タイトル別名

• Periodontal regeneration by BMP-2 solution and collagen hydrogel application to root dentin surface.

抄録

本研究の目的は，BMP-2とコラーゲンハイドロゲルを歯根象牙質表面に塗布し，歯周組織再生に与える影響を検討することである。<BR>実験動物にはビーグル犬8頭を使用し，被験部位は上下顎前臼歯歯根(128部位)とした。頬側歯肉粘膜を部分層弁で剥離して骨膜を除去した後，高さ6mmの裂開状骨欠損を作製して歯根膜，セメント質を除去した。根表面を24%EDTAで脱灰処理後，４群に分け，未塗布群では何も塗布せず，Gel群では歯根象牙質表面にコラーゲンハイドロゲルのみ塗布，BMP群ではBMP-2(1000μg/ml)のみを塗布，BMP-Gel群ではBMP-2(1000μg/ml)を塗布後，コラーゲンハイドロゲルを塗布した。1，2，4，8週後に病理組織学的観察と4，8週後の標本について組織学的計測を行った。<BR>その結果BMP-Gel群の8週後において，歯槽骨新生率は87%で，未塗布群 : 29%，Gel群 : 41%，BMP群 : 65%と比較して有意に大きく，セメント質新生率は45%で，未塗布群 : 29%と比較して有意に大きかった。骨性癒着率は6.4%で未塗布群 : 0%と比較して有意に大きく，上皮深部増殖率は0.3%で，未塗布群 : 22%と比較して有意に小さかった。<BR>これらの結果から歯根象牙質表面にBMP-2とコラーゲンハイドロゲルを塗布することは，歯周組織再生を高めることが示唆された。

収録刊行物

• 日本歯周病学会会誌

  日本歯周病学会会誌 48 (4), 255-266, 2006

  特定非営利活動法人 日本歯周病学会

キーワード

• BMP-2
• コラーゲンハイドロゲル
• 歯周組織再生

詳細情報

• CRID: 1390001204413184384
• NII論文ID: 10018693305
• NII書誌ID: AN0019129X
• DOI: 10.2329/perio.48.255
• COI: 1:CAS:528:DC%2BD2sXjvF2js7c%3D
• ISSN: 1880408X
• ISSN: 03850110
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2007112718
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可