骨盤内臓器全摘術後に尿管動脈瘻をきたした1例

  • 狩野 孝
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 水島 恒和
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 位藤 俊一
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 水野 均
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 宮嵜 安晃
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 岩瀬 和裕
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Ureteroarterial Fistula Following Total Pelvic Exenteration for the Treatment of Rectal Cancer

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抄録

症例は57歳, 男性。2004年8月, 膀胱浸潤を伴う直腸癌に対して, 骨盤内臓全摘, 人工肛門, 回腸導管造設術を施行した。術後, 尿管回腸導管吻合部縫合不全をきたし, 骨盤内感染に対し保存的加療中であった。術後1ヵ月後, 回腸導管からの拍動性出血を認めた。血管撮影検査を行い, 右尿管外腸骨動脈瘻による出血と診断した。全身状態不良のため, 血管内治療による止血術を施行した。一時は全身状態が改善したが, 治療から3ヵ月後に腸骨動脈仮性瘤を形成したため, 右外腸骨動脈瘤切除+大腿動脈-大腿動脈交叉バイパス術を施行した。術後経過は良好で, バイパス術施行2ヵ月後に, 退院となった。二次性 (続発性) 尿管動脈瘻は比較的まれな疾患であるが, 術後長期尿管ステント留置症例では, その可能性を念頭に置く必要があると考えられた。

収録刊行物

参考文献 (14)*注記

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