小児に対する腹腔鏡下虫垂切除術に対する検討

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  • LAPAROSCOPIC APPENDECTOMY IN CHILDREN-COMPARISION WITH CONVENTIONAL APPENDECTOMY-

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抄録

われわれは, 1998年6月から小児の急性虫垂炎に対して腹腔鏡下虫垂切除術を第1選択として導入し2003年6月までに49例 (LA群) を経験した. それ以前に施行した開腹虫垂切除術 (OA群) 43例と手術時間, 抗生剤, 使用期間, 発熱期間, 絶食期間, 入院期間, 術後合併症について, カタル性, 蜂窩織炎性, 壊疽性あるいは穿孔性に分け比較検討した.<br>手術時間はLA群で有意に長かった. 術後経過では抗生剤使用期間, 発熱期間, 絶食期間, 入院期間, 術後合併症に関してはいずれも有意差は認められなかった. OA群では1例, LA群では2例に遺残膿瘍を認めた. LA群で生じた遺残膿瘍症例は2例とも大量洗浄を行っていた. 術後遺残膿瘍は鏡視下症例において有意に生じるとはいえないが, 洗浄の方法, 量について今後検討が必要であると考えられた. 腹腔内を十分に観察でき, 創の延長も行わないので整容性に優れており今後も選択肢の1つとして認識することが重要であると考えられた.

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