術前診断が可能であった盲腸周囲ヘルニアの1例

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  • A CASE OF PERICECAL HERNIA DIAGNOSED BY ABDOMINAL CT SCAN PREOPERATIVELY

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抄録

症例は88歳, 女性. 腹痛と嘔吐を主訴に救急外来を受診した. 来院時に腹部全体が膨隆し下腹部に圧痛を認めた. 腸閉塞と診断し, 腹部刺激症状がなかったためイレウス管を挿入し保存的に治療を行った. 腹部所見は改善したが, 腹部単純X線では拡張した小腸は残存していた. 腹部CT上, 拡張した小腸は盲腸の背側に位置していたため, 盲腸周囲ヘルニア嵌頓によるイレウスと診断し緊急手術を行った. 手術所見では回腸末端から口側180cmの部位で約5cmの小腸が盲腸後窩に嵌頓していた. 嵌頓していた小腸を部分切除後, ヘルニア門を閉鎖した. 盲腸周囲ヘルニアは比較的稀な疾患であり術前診断は困難であるとされている. 今回われわれは, 術前診断が可能であった盲腸周囲ヘルニアを経験したので文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (26)*注記

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