製塩環境中のステンレス鋼の孔食電位に対する塩化物イオン濃度ならびにpH, 液温の影響

  • 中村 彰夫
    Research Institute of Salt and Sea Water Science, The Salt Industry Center of Japan
  • 井上 博之
    School of Engineering, Osaka Prefecture University

書誌事項

タイトル別名
  • The Dependence to the Pitting Potential of Stainless Steel was Affected by a Solution's Chloride-ion Concentration, pH and Temperature in Concentrated Chloride Solution
  • セイエン カンキョウチュウ ノ ステンレスコウ ノ コウショク デンイ ニ タイスル エンカブツ イオン ノウド ナラビニ pH エキオン ノ エイキョウ

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抄録

SUS316鋼の孔食電位を, 製塩の典型的なかん水, 濃縮かん水および母液を模擬した溶液中で測定した. 種々の条件下で測定された孔食電位を比較することにより, このステンレス鋼の孔食に対する感受性に溶液の塩化物イオン濃度, pHや温度がどのように影響するか評価した. pH領域が中性近傍の場合, 孔食電位は溶液のpHに殆ど依存しない. しかし, 高pH域では, 環境の組み合わせによって決まるある臨界水準を超えると, 孔食電位はpHとともに顕著に貴化した. 電位走査法で測定された孔食電位V'C100と各環境因子の強度とは, 本実験で用いた溶液組成の範囲内では, 以下の関係を示した.<BR>V'C100=-0.218log (Cl-) +535/T+0.0224pH-1.48<BR>Cl-, TおよびpHは, それぞれ, 溶液の塩化物イオンの重量モル濃度, 温度 (K) おびpHを示す.

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参考文献 (4)*注記

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