Evaluation of contract farming system between vegetable-cultivated smallholder and agribusiness firm in East Java, Indonesia

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  • インドネシア東ジャワにおける零細な野菜生産農家とアグリビジネスとの契約農業に関する実証的研究

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Abstract

東ジャワ地区はインドネシアにおける主要な野菜生産地域の一つである。しかしながら、この地域には農業協同組合のような農民組織はなく、ほとんどの野菜農家は個別に生産販売を行っている。多くの零細農家はいい経営を行うための資金調達や生産資材調達は困難な状況にある。このような状況の下で、契約企業は、生産技術指導や生産資材購入の為の資本貸与や価格保証をすることで農家のリスクを軽減している。この契約農業システムは、最近10年間、食品加工業者や輸出業者が必要とする品質のよい野菜を供給するために、この地域で広く普及し発展した。本研究の目的は、零細な野菜農家がアグリビジネスとの契約によってどのような便益を得たかを明らかにすることである。その契約農業に関する詳細な情報収集は、その契約システムのある地域で、アグリビジネスの管理担当者、農家グループリーダー、行政担当者、そして農家を対象に行った。特に、その農家調査は、東ジャワのマラン地区の合計80の農家を対象に、2004年9月と2005年8月に行った。そして、本地区ブミアジ町の契約農家とポンチョクスモ町の非契約農家の実態を比較検討した。調査地域としてマラン地区を選択したのは、本地域が、東ジャワだけでなくインドネシア全国の市場へ供給する重要な野菜産地であるからである。本研究は、えんどう豆とコネギの生産農家がアグリビジネスとの契約農業をすることで経済的便益など多くの利益を得ていることを証明した。また、本研究は、このシステムが野菜の販売先を保証し、不安定な価格を安定化することで零細農家を保護したことを証明した。このシステムの下で、野菜生産者は生産能力を高め、粗生産額を増やした。最も重要なことは、生産者が高い所得を得るよりよい価格と販売先の保証を得ただけでなく、その契約企業から生産技術や情報、安価な生産資材、さらに融資を受けることができたことである。

Journal

  • 農業経済論集

    農業経済論集 57 (2), 13-28, 2007-01

    福岡 : 食農資源経済学会

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