TKA術後感染の治療経験―抗生剤含有セメントスペーサーを使用した3例―

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  • Treatment Examples of Post-operative Infection of Total Knee Arthroplasty (TKA): Three Cases Using Antibiotic Cement Spacer
  • ―抗生剤含有セメントスペーサーを使用した3例―

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抄録

TKAにおける術後感染は重篤な合併症のひとつであり,治療に難渋することが多い.当科において経験したTKA術後感染に対し,その治療法,術後成績を検討した.<BR>1998年4月より2005年12月までに当科において施行したTKA 276膝中,術後感染を3例(1.1%)で認めた.原疾患はRA 2例,OA 1例であり,全て術後1年半以降の遅発性感染であった.RA 1例,OA 1例はインプラント抜去,抗生剤含有セメントスペーサー留置後,2期的再置換術を施行した.残りの1例はMRSA感染であり,インプラント抜去,抗生剤含有セメントスペーサー留置後いわゆる切除関節形成術で経過観察中である.<BR>抗生剤含有セメントスペーサーを用いた2期的再置換術の2例は術後経過良好であり,TKA術後感染に有効な治療法であった.但し治療経過や起炎菌によって2期的再置換術が困難な例もあり,個々の症例に応じた治療方針の検討が必要と思われる.

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