皮膚に初発したNasal‐type NK/T‐cell Lymphomaの1例

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タイトル別名
  • A Case of Nasal-type NK/T-cell Lymphoma Arising on the Skin.

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抄録

78歳女性。皮膚に初発し,鼻腔に再発をしたnasal-type NK/T-cell lymphomaの1例を報告した。初診の約3ヵ月前に,左肘部に暗赤色の腫瘤が出現し急速に増大した。初診時直径3cmの腫瘍の皮膚生検組織像では,腫瘍細胞は真皮全層にびまん性に認められ,表皮内にも胞巣状に浸潤していた。免疫組織学的には腫瘍細胞はCD2, CD3, CD56に陽性であった。またin situ hybridization法にて腫瘍細胞にEBウイルスの感染が確認された。全身検索にて他臓器病変はなく,放射線療法が著効した。初診の2ヵ月後鼻腔に再発を認めたが,同じく放射線療法にて病変は消退した。その後も皮膚に3度の再発があったものの,いずれも放射線治療に反応し,初診後2年の現在,ほぼ寛解の状態である。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 64 (2), 190-193, 2002

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (28)*注記

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