小腸イレウスの診断と手術適応基準の検討

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タイトル別名
  • A STUDY OF DIAGNOSIS AND MANEGEMENT OF MECHANICAL SMALL-BOWEL OBSTRUCTION

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抄録

目的 : 単純性イレウスの最適な治療法と絞扼性イレウスに有効な診断法を求めた. 対象 : 2000年から2005年に経験した小腸イレウス252例をレトロスペクティブに検討した. 結果 : 単純性イレウスは219例, 絞扼性は33例であった. 単純性イレウスに対する治療は絶食のみ82例, 減圧管留置のみ88例, 手術49例で78%は保存的に軽快していた. 保存治療例での減圧管平均留置日数は5.2日で, 日毎に排液量が減量する傾向がみられた. 手術例の術前日数は平均4.5日で, 術前減圧管の排液量は終始平均450ml/日以上認められた. 絞扼性イレウスの診断は腹部造影CT, 臨床所見, イレウス管排液性状の順になされ, 血液データは補助的に用いられるのみであった. 結語 : 単純性イレウスは, 治療5日目までに症状の改善がなければ手術を考慮すべきであると思われた. 絞扼性イレウスの早期診断には造影CTが最も有用であると考えられた.

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