中下咽頭癌に対する導入化学療法および同時併用化学放射線療法後のPlanned Neck Dissection

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タイトル別名
  • Induction chemotherapy and Planned Neck Dissection after concurrent chemoradiotherapy for oropharyngeal and hypopharyngeal cancers

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抄録

2001年12月以降,当院では中下咽頭癌のT1/T2症例やT3以上で手術を希望しない症例に対して同時併用化学放射線療法(Concurrent chemoradiotherapy: CCRT)と,CCRTでの制御が困難と思われるN2以上のリンパ節転移陽性例に対するPlanned Neck Dissection(PND)を施行してきた。2001年12月から2005年11月の間でCCRT後にPNDを計画した症例は中咽頭10例/下咽頭17例であった。そのうち実際にPNDを施行した中咽頭9例/下咽頭15例の郭清リンパ節の病理組織学的検索では,中咽頭で22%,下咽頭で73%の症例に癌細胞の残存を認めた。癌細胞残存リンパ節でも治療効果を示す角化組織を大部分に認め, viableな癌細胞は蜂巣状の角化組織の辺縁部にのみ存在するという特徴を示した。CCRT後のリンパ節評価がcomplete response(CR)の3例中1例に癌細胞の残存を認め,PND前の残存リンパ節転移の評価が困難であることを考慮すると,PNDを積極的に施行すべきものと思われた。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 33 (3), 366-370, 2007

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (20)*注記

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