小腸疾患の新たな診断法―診断と治療における小腸内視鏡の進歩と意義―ＶＩ．炎症性腸疾患における小腸内視鏡検査の意義と課題～クローン病を中心に

• 渡辺 憲治

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 細見 周平

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 平田 直人

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 末包 剛久

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 青松 和輝

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 鎌田 紀子

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 十河 光栄

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 山上 博一

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 押谷 伸英

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

• 荒川 哲男

  大阪市立大学大学院医学研究科消化器器官制御内科学

書誌事項

タイトル別名

• Efficacy and Limitations of Capsule Endoscopy and Double Balloon Endoscopy for Small Bowel Pathologies of Inflammatory Bowel Disease, Especially, Crohn's Disease

抄録

近年進歩の著しい小腸内視鏡の炎症性腸疾患, 特にクローン病 (CD) における有用性と課題を中心に述べた. カプセル内視鏡 (CE) は, 低侵襲で全小腸内視鏡検査が行え, 鑑別診断, CD小腸病変の把握等に有用だが滞留のリスクがあり, 早急なPatency Capsuleの国内認可が望まれる. ダブルバルーン内視鏡は生検やバルーン拡張が行え, 極めて有用な検査だが, 癒着による深部挿入困難や, 小腸活動性病変を有する症例の挿入時の穿孔のリスクがある. 従来いわれてきた回腸終末部より口側の小骨盤内回腸にCD小腸病変の主座を置くCD症例が, 約2割存在し, 狭窄や瘻孔の発見が遅れる可能性があり, 臨床上注意を要する. 種々の免疫調節剤の開発により, 今後, 長期予後の改善を目指し, CD薬物療法の目標が従来の臨床的緩解から内視鏡的緩解に移行する可能性があり, CE, DBEの有用性と特徴を理解したCD症例のマネージメントが重要である.

収録刊行物

• 日本大腸肛門病学会雑誌

  日本大腸肛門病学会雑誌 60 (10), 958-963, 2007

  日本大腸肛門病学会

キーワード

• 小腸内視鏡
• ダブルバルーン内視鏡
• カプセル内視鏡
• 炎症性腸疾患
• クローン病

詳細情報

• CRID: 1390282679831115904
• NII論文ID: 10019800975
• NII書誌ID: AN00195100
• DOI: 10.3862/jcoloproctology.60.958
• ISSN: 18829619
• ISSN: 00471801
• Web Site: http://www.jstage.jst.go.jp/article/jcoloproctology/60/10/60_10_958/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008056039
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可