本態性血小板血症を合併した直腸S状部癌の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF RECTOSIGMOID CARCINOMA COMPLICATED WITH IDIOPATHIC THROMBOCYTOSIS

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抄録

症例は81歳, 女性. 6年前に本態性血小板血症と診断され, ヒドロキシウレアとアスピリンを内服していた. 下血を主訴に他院を受診し, 内視鏡にて直腸S状部癌と診断され, 当院紹介となった. 当院の諸検査にて多発肺転移を伴う直腸S状部癌と診断され, 手術を施行することとなった. 一旦ヒドロキシウレアとアスピリンを休薬したのち, 血小板数46.9×104/μlの時点で高位前方切除, 虫垂切除術を施行した. 術後13日目に血小板数71.6×104/μlとなり, ヒドロキシウレアとアスピリンの内服を再開した. 出血症状や血栓症状をきたすことはなく, 経過良好であった. 術後は5-fluorouracil (5-FU), levofolinate calcium (1-LV), irinotecan hydrochloride (CPT-11) による化学療法を9クール施行し, 12カ月後現在, 再発や新たな転移巣の出現はなく, 肺転移巣の縮小を認め, PRと判定されている.

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