海洋における地殻構造探査のための電磁場観測技術とその動向

書誌事項

タイトル別名
  • Marine electromagnetic observation technique and its development-For crustal structure survey-
  • カイヨウ ニ オケル チカク コウゾウ タンサ ノ タメノ デンジバ カンソク ギジュツ ト ソノ ドウコウ

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抄録

自然の磁場信号は非常に電気伝導度の高い海水の影響で減衰が大きいため,海底での MT 探査では一般的に長周期のデータのみを扱い,深部のマントル構造を主なターゲットとしていた。プレート間巨大地震発生域の調査といった地殻構造を得るためには,より短周期の 1 秒から 1000 秒の周期帯が重要となる。しかしながら,それらに適した海底電位差磁力計が国内に存在せず,地殻構造調査を行うことが困難であった。そのため,我々は機動性に優れた小型の海底電位差磁力計の開発を行い,実海域での動作試験とデータ取得に成功した。一方で,人工電流源を用いた探査は,MT 法よりもさらに浅い構造をより詳細に得るのに非常に有効な手法である。我々は,150m の電極ケーブルを曳航体に取り付けて調査を行う曳航式海底電気探査装置を開発し,その実海域試験を通してその有効性を確かめた。本稿では,我々が開発した OBEM と曳航式海底電気探査装置について述べ,その実海域試験の結果について述べる。<br>

収録刊行物

  • 物理探査

    物理探査 59 (6), 585-594, 2006

    社団法人 物理探査学会

被引用文献 (12)*注記

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参考文献 (28)*注記

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