全身性neurolymphomatosisを発症したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫

書誌事項

タイトル別名
  • Systemic neurolymphomatosis complicated in diffuse large B-cell lymphoma
  • 症例報告 全身性neurolymphomatosisを発症したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫
  • ショウレイ ホウコク ゼンシンセイ neurolymphomatosis オ ハッショウシタ ビマンセイ ダイサイボウガタ B サイボウ リンパシュ

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抄録

症例は73歳,女性。下腿浮腫および全身倦怠感が出現し,子宮腫瘍を指摘された。子宮内膜生検によりびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断された。CHOP療法3コース後に中枢神経浸潤を認め,Methotrexateを用いた化学療法により部分寛解が得られた。しかし,非対称性の四肢の痺れと筋力低下が出現し,亜急性に進行した。神経伝導検査ではmononeuritis multiplexを呈したが,確定診断に至らなかった。ステロイドパルス療法,強力化学療法,放射線療法を施行したが,効果なく死亡した。病理解剖では,リンパ腫細胞の末梢神経内膜への浸潤を認め,全身性neurolymphomatosis (NL)であることが判明した。全身性NLは稀な疾患であり,表面マーカーや染色体,剖検による組織学的な検討を行った報告は少ない。本症例はNLの適切な診断および治療のために,貴重であると思われる。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 48 (12), 1563-1566, 2007

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (4)*注記

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