乾癬患者における治療満足度調査

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タイトル別名
  • The Results of a Satisfaction Survey Concerning Treatment for Psoriasis Patients
  • カンセンカンジャ ニ オケル チリョウ マンゾクド チョウサ

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抄録

目的:乾癬患者自身が,現在行われている治療をどのように評価しているのかを調査し,患者の治療に対するニーズを把握し,それを治療に反映させることにより,患者の治療満足度を向上させるために,治療効果,治療満足度,QOLなどに基づいた患者満足度調査を実施した.方法:18項目の患者記入欄と医師記入欄からなるアンケート調査表を作成し,8施設で試験を実施した.結果:アンケート調査表の回収が可能であった8施設262名の回答を集計した結果,現在の乾癬治療の総合満足度は,「満足」と「やや満足」の合計(満足率)が49%と改善の余地が認められた.現在の症状に対する治療効果の満足度では,「気になる」と「少し気になる」の合計(気になる率)が最も高かったのは「外観」であり,以下「ふけの量」,「かゆみ」の順であった.また,社会生活・心理面で「気になる率」が最も高かったのは「旅行・海水浴・水泳・温泉での人目」であった.また「高い治療効果を望む」という回答は男性あるいは重症患者に多く,「副作用は望まない」という回答は女性に多かった.さらに患者が改善を求める項目は属性により異なることから,患者個々の属性を十分に理解した治療の必要性が明らかになり,特に治療に関する情報提供,患者の社会生活や心理面への支援が重要であることが示唆された.

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被引用文献 (17)*注記

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参考文献 (20)*注記

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